第二章 ダイエットにカロリー計算は必要か

ーズボラでも続けられる方法とはー

★そもそもカロリーとは何?

第一章からカロリーという言葉が出てきているのでこの言葉に意味についてまずは考えてみよう。
カロリーの元々の定義は、「1グラム温度標準大気圧下で1上げるのに必要な熱量」とある。
しかしこのブログの中でのカロリーは栄養学的な観点からみていくので栄養的なカロリーの定義をみてみると以下のようになっている。
「摂取する食物から得られる栄養学的熱量と、運動基礎代謝によって消費される熱量について適用され、生物が生理的に代謝したエネルギー1カロリーは空気中での酸化反応(燃焼)によって発生した熱量1カロリーと等しい」
この定義の中の酸化反応と等しいとある、つまり米なら米を燃やして炭になるまでの熱量を測って米何gなら何カロリーとしていけるわけである。

カロリー計算はひとつの指標

人間の体の中では実際には米は咀嚼され、細かく砕かれアミラーゼにより分解され糖になり吸収されていくので空気中で米が燃えているわけではないので本当に発生している熱量は異なるはずである。
ここがそもそも実際の体の中でおきている事と乖離があるのであるが体の中での反応は調べようがないので現在もこのようなカロリーの考え方を使われていると思われる。
このような事を踏まえると摂取カロリー(食べた物のカロリー)に関してはかなりアバウトなものと思っていた方が良さそうである。
だからカロリー計算の結果を必要ないかと思うがひとつの指標にはなりうると思われる。
カロリー

★摂取カロリーは食事だけだけど消費カロリーには何があるのか?

さて摂取カロリーはあなたが食べる食事だけだが消費カロリーにはどんな物があるのだろうか?
消費カロリーとは基礎代謝と生活活動代謝と食事誘導性熱代謝の3つを合わせたものだ。
基礎代謝とは1日に消費されるカロリーの60%~70%を占めていてこれはあなたが1日中、寝ていたとしても勝手に消費されるカロリーである。寝ているだけでも生きていれば脳や内蔵や心臓などを動かしている不随筋は活動しているのでそれらにより消費されるのである。
生活活動代謝とは1日に消費されるカロリーの20%~30%を占めていて人が起きて行動をした時に消費されるカロリーである。別に特別な運動ではなくても家事や仕事や起きてからの身体活動はすべてここに含まれる。
食事誘導性熱代謝とは残りの10〜20%を占めていてこれは人が食事をして消化、吸収する時に発生する消費カロリーの事を指す。
この食事誘導性熱代謝のすごいところは何と食べ物を食べてもカロリーが消費されるのである!ここにも痩せるヒントがあるわけである。逆に何も食べないとこのカロリーは消費されないのでカロリーを貯めこむ一因にもなりうる事がわかるだろう。

★痩せることとカロリーの関係

それではどうすれば痩せるのか、このカロリーの考えを利用して痩せるのかという核心の部分を話していこうと思う。
この痩せるには実はすごく単純な考え方で良いのである。
要するに
摂取カロリー≪消費カロリー
にしてやれば嫌でも痩せていく。
もう少しわかりやすく書くと
食べる物で入ってくるカロリー≪生活活動や運動で使うカロリー
にしてやれば嫌でも痩せていくのである。

適切な食事管理と運動を行った結果です

これが結局は通販のダイエット商品CMのビフォアアフターやエステCMのビフォアアフターで必ず最後に小さい文字で表示される「適切な食事管理と運動を行った結果です」と同じことだ。
要するにこれまでのあなたの毎日、体に入ってきた摂取カロリー(食べ物)を今までよりも少し減らして消費カロリー(基礎代謝+生活活動代謝+食事誘導性熱代謝)を少し増やして摂取カロリーよりも消費カロリーが少しだけ上回るようにすれば痩せるのである。
そう考えると○イザッ○は「適切な食事管理と運動を行った結果です」を堂々と喧伝しているのに過ぎないとも言えなくもない。ではこの消費カロリーの中で人が自分の意思で変えられるものは何だろうか?
それは生活活動代謝と食事誘導性熱代謝だ。

生活活動代謝と食事誘導性熱代謝

生活活動代謝は動けば動くほど消費されるカロリーだ。
食事誘導性熱代謝は食品の種類によって消化吸収される際に消費されるカロリーが異なる。
どのように異なるかというとタンパク質は30%、糖質は6%、脂質は4%のカロリーが消費される。
つまりタンパク質を食べた方が食べながらカロリーが消費される率が高いわけだ。もちろん現実的にすべての食事をタンパク質にすることは不可能であるが高タンパクな食事にすることで微々たるものだはあるが消費カロリーはあがる可能性がある。

体重が少なくなると基礎代謝は減る

基礎代謝は身長・体重・年齢・性別により変化する。一般的には身長が大きく方が代謝が高い、体重も重い方が高い、年齢も若い方が高い、性別は男性の方が高い。
この基礎代謝を大きくできないかと思われるかもしれないがそうは簡単には行かない。なぜなら身長・年齢・性別は変えられないからだ。体重はもちろん少なくすることはできるが体重が少なくなると基礎代謝は減るのだ。

基礎代謝を増やすには筋肉を鍛える

しかし基礎代謝の中でも唯一変えられる所がある。それは基礎代謝の内の40%が筋肉で消費されているからだ。
筋肉は何歳になっても鍛えれば大きくなるので基礎代謝をわずかではあるが増やせる可能性がある。逆に間違ったダイエットを行うことで筋肉を減らしてしまうと基礎代謝が下がってしまうのだ。
このように生きていく上ではかかせないカロリーで今の体を維持する上で大切な標準的なカロリーは決まっていてそれは計算式で求められる。
この出てきた数値よりも毎日の摂取カロリーが大きくて消費カロリーが今までと同じであればあなたは太る一方だ。余分なカロリーがどんどんと脂肪へと変換されていくのである。

脂肪から減少がはじまる

以前の書いたように脂肪1kgは7200kcalある。摂取カロリーが7200kcal余分になると脂肪が1kg蓄えれれ、消費カロリーが7200kca増えると脂肪が1kg消えていくわけだ。
なぜ脂肪がカロリー収支がマイナスになると脂肪が減っていくかというと体を維持すためには必要な所はそのままにしておこうという恒常性が働くからだ。脳や内蔵が減っていったら生きていけな行くなるからだ。だから減らしても問題が少ない脂肪から減らして行くのだ。

筋肉や骨が減ると運動機能に問題が

しかしあまり無謀な事を行うと筋肉や骨が減っていくのでくれぐれも注意してほしい。筋肉の減少は基礎代謝の低下を招きダイエットが進まなくなるばかりか運動機能にも問題が出てくるし、骨の減少は骨折を招きそれこそ寝たきりになりかねない。

ダイエットを長続きさせる方法

よくダイエットを始めた人にありがちなのは消費カロリー増やそうと思って最初はものすごく頑張って何キロも走り込んだり、あるいは絶食してみたりという人がいるが大概は長続きしないで止めてしまう事が多い。
最初張り切り過ぎては絶対に後が続かない。ダイエットはだいたい6ヶ月から1年位をひとつのスパンとして考えた方がいいだろう。
最初から飛ばしすぎるとマラソンと同じで途中棄権なんて事になる。
自分の知り合いに毎日20km近くウォーキングとランニングを行って糖尿病を克服した人がいるが通常の精神力の人には無理であろう。

ダイエット前よりも食べ過ぎてしまう

またよくあるのはランニングやジョキングの有酸素運動を行うとお腹が減って以前よりも食べ過ぎてしまうという事もよくあるようだ。結果的に摂取カロリーが以前よりも増えてしまう人がいる。
そして体重計に乗ってみると以前よりも体重が増加していて諦めてヤケ食いしてまた肥えるという事態になってしまうのである。
痩せるのは難しいのに太るのはいとも簡単だ。

基礎代謝の低下が原因

特に40~50歳代にもなると昔だったらいくら食べても太らなかったような人でも以前よりも食が細くなっているのに少し太って来ているのではないだろうか。
そして慌てて運動を始めても以前は少し運動すればストンと体重が落ちたのにこの年になると以前の運動量では落ちなくなって来ているのを感じているのではないだろうか。
やはりにこれは残念ながら年齢を重ねた事による基礎代謝の低下が大きな原因である。

若いときは基礎代謝が高い

これはよくテレビでてくる女装の美容家?も先日のTVで知ったのだが自分と同い年でTVに出始めた時は細かったのに最近はかなり太ってきていた。聞けば以前からウォーキングは毎日欠かさずしていたのに太ってきたので食事も考えるようになったらしいのだが…
やはり50歳を超えると基礎代謝の低下が著しいのだろうか?
若い時はこの基礎代謝が誰でも高いので嫌でもこの分は消費されるのだ。

若いときの基礎代謝はボーナスポイント

この基礎代謝は消費カロリーに含まれるわけだ。ゲームで言えばボーナスポイントみたいなものだ。
だからこのボーナスポイントに生活活動代謝としての運動を仕事とは別に少しプラスしてやれば良いのだ。もちろんあなたがどんなに仕事に就いているかによっても1日の消費カロリーは同じ年齢・性別・体重・身長であっても異なる。
例えば自分は歯医者なので手先や神経は使うが毎日大きく体を使う事はない。でも職業によってはかなりの肉体労働を行う仕事に就いている人も多いだろう。
そのような場合はあえて仕事以外に運動をしなくても食事の管理だけでも痩せられるかもしれない。
もちろん仕事以外に運動すればさらに早く痩せられる可能性もあるが無理は禁物だ。健康的に痩せて仕事にも張り合いが出るようにするのがこのブログの目的なのでくれぐれも健康を害するような事は謹んで欲しい。

★結局のところダイエットにカロリー計算は必要なの?

今までさんざカロリーの話をしてきたのでやはりカロリー計算は必要なのかと思われている方が多いだろう。
実はこのシーズン1ではほとんどカロリー計算らしい計算はしなくてもここまでは痩せられたのである。実は太っていればいる人ほどこれから話していく方法でのダイエットは痩せ幅が大きいと思う。
カロリー計算
また現実的な問題として実際に毎日の食事にカロリー計算を入れる事は結構な障壁があるのではないだろうか。
特に家庭を持った男性であればそれは夫婦ゲンカの元になりかねない!無論夫婦一緒に始めるなら問題はないと思うが‥

まずは標準的な体になることが目標

通常の糖尿病治療の食事指導を受けた方なら分かると思うが毎日毎食、食材のg数を測ってカロリー計算をするのは大変な事なのだ。それを病気でもないのに奥さんにやらせるのはチト気がひけると思うのは私だけではないだろう。
とりあえず太っているあなたが適正体重や適正体脂肪率になるのにはカロリー計算は必要ないと思う。もちろんそれからさらに引き締めていく時にはカロリー計算も必要になってくるがこのブログのシーズン1の目標はそこにはないのである。まずは標準的な体になる事が目標だ。

糖質制限食から取り組もう

そしてまず取り組むのは食事管理としては糖質制限食だ。その糖質制限に自分独自のスパイスを加えた方法だ。なぜ糖質制限から始めなければいけないかも今後明らかにしていく予定だ。
またこれから話していく方法では朝食を作ってもらう必要がなくなる分、昼食や夕食の料理に多少は注文をつける事になる場合もあるので多少の自炊は覚悟して置いて欲しい。例えば会社に持っていく弁当は自分で作るとか、コンビニでそれなりの食材をさがすとか。(これらについてはいずれ具体的な物を示していく予定だ。)
くれぐれもこのブログのせいで夫婦ゲンカにならないように……
夫婦の間に何があっても一切責任は取れないので自己責任という事でお願いする。

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