第六章:効果が実感できたサプリメントは?

今は一昔に比べれば◯イザップ等のおかげか今は日本も少しフィットネスブームなのだろうか?昔よりはボディビル的なものも市民権を得つつあるようではある。
昔はボディビルとかはかなりマニアックなスポーツで自分も以前から興味はあったものボディビルジムというと何か近寄りがたいイメージしかなかったが今はボディビルジムまでいかなくても普通のスポーツクラブでもそこそのマシンやフリーウエイトが置かれていて随分と敷居は低くなってきたようだ。
サプリメント

巷にいろいろ出ているサプリメント

その反面フィットネスブームをいいことに効果があるのかわからない怪しげなサプリメントや法外な価格のサプリメントが売られているのも事実だ。
そこで実際に自分が使ってみてその効果が体感できた物を体感の度合いが高い順に幾つか上げてみたい。またここで紹介しているサプリメントはドーピング違反にもならない物をあげている。

①カフェイン

意外かもしれないがこれが一番効果を体感できた。コーヒーでもいいと思うが自分の場合は普段からコーヒーを飲んでいるのである程度耐性が出来てしまっているため自分はプレワークアウトサプリメント(運動前に飲むためのサプリメント)の中でカフェイン入りのサプリメントを使っている。これをトレーニングの30分〜60分前にカフェイン量が300mg〜400mgになるようにして飲んでいる。参考までに体重1kgあたり3〜6mgとって入れば効果がでるようだ。
具体的な効果としては脳の興奮水準を高める事で長時間運動時の疲労感の軽減・パフォーマンスの向上・脂肪分解酵素(リパーゼ)の働きを高める作用が期待できる。
結果として運動中の脂肪利用を促進し、糖質(グリコーゲン)の枯渇予防、さらには運動持続時間の延長につながるらしい。
ざっとこのような効果があるようだが体感的には飲んだ時と飲まなかった時の違いは最後の1レップが飲んだ時の方が挙げられていられるような感覚がある。
自分の使っているプレワークアウトドリンクはマイプロテインというヨーロッパのメーカーの物を使っているがカフェイン以外にも色々入っているがおそらくカフェインによる体感だと思う。
以前スポーツクラブにこれを持っていくのを忘れた時にメガシャキを飲んだら同じような効果が得られたからだ。ただしメガシャキで300mg〜400mg取るには3〜4本買わなければいけないので割高になってしまうのでコーヒーや専門サプリメントやカフェインの錠剤を使った方が経済的だ。
しかしドリンク剤と錠剤をそれぞれ使ったことがあるがドリンク剤の方が吸収が早いのか自分の場合は30分も立たずに効果が現れるので筋トレ直前に飲むようにしている。
ただ最近わかった事で体感したのは粉を水で溶いて自分で作るタイプのプレワークアウトサプリメントは最初のうちは1匙に含まれる粉当たりの組成が均一であるのだが終わり頃になってくると組成にばらつきが出てくるためひとさじ当たりのカフェインの含有量が変わって来ている可能性と、これは自分の仕事で使う型取り材の使い勝手からも想像出来るのだが終わり終わり近くになってくるとひと匙の量自体が少なくなってしまうので効果に違いがあるように感じている。
カフェインの事だけ考えればドリンク剤の方が均一で速攻性があると思われる。
いずれにせよカフェイン入りのドリンクを利用するのは昼間にトレーニングできる時に15時前までに使うように心がけている。また300mg〜400mg使用するのはあくまでトレーニング前で週1〜2回にとどめている。
貴兄がカフェイン入りのドリンクを使う時にはその容量に気をつけて1日あたり400mgを超えないようにしてほしい。耐性がない方だと400mg以内でも動悸や吐き気や頭痛が起こる場合もある。

②重炭酸塩

これも意外なものだと思われるが重炭酸塩いわゆる重曹だ。これを運動の1〜2時間前に体重1kgあたり150〜400mg摂取することで、単回の高強度運動や間欠的な高強度運動時のパフォーマンスが向上すると言われている。
自分の場合はこれを先程のプレワークアウトドリンクに混ぜるか、BCAA等に混ぜてトレーニング前やトレーニング中に飲むようにしている。
体感としては結構ハードなトレーニングを長時間行えているような気がする。カフェイン入りのプレワークアウトドリンクに混ぜて入れると2時間〜3時間トレーニングが続けられる。
ただしソーダローディングとも言われているがその名の通り水に混ぜて溶かしてシェイクすると物凄く発泡するので蓋が飛んでドリンクが飛散してしまい周りを汚してしまうので注意しよう。

③プロテイン

筋トレをやっていない人にはプロテインを飲んでいるというと一昔であれば「そんな物を飲んでいる」のと驚かれて何か筋肉増強剤かのような怪しい危ないイメージしかなかったものだがプロテインprotein要するにタンパク質のことである。何らかのタンパク質を粉状にしてあるので消化吸収が早く噛んで食べるのではなく水に溶いて携帯性を持たせていつでもタンパク質を手軽に手早く摂取できるようにしたものだ。
しかしその種類にはいくつかの物があるので紹介していこう。
まず一番ポピュラーな物にホエイプロテインがある。

ホエイプロテイン

牛乳を精製して作られている。そしてホエイプロテインにはその精製に違いにより3つの種類がありそれがまたそれぞれの特徴になっている。
ホエイのプロテインの種類

  • ホエイプロテインコンセントレート(WPC)

ホエイプロテインの中では一番安価であるが乳糖が一番多く含まれているため、日本人は基本的に乳糖不耐症であるため牛乳を飲んだときと同じように大量摂取をした際に消化・吸収しきれずに下痢になる可能性もある。牛乳を飲んで下痢をする人はやめておいた方が良いだろう。せっかくお金を払ってプロテインを飲んでも排出されてしまえば意味がないのだから。

  • ホエイプロテインアイソレート(WPI)

WPCより高価だが、gあたりのたんぱく質含有量がWPCより多く、炭水化物が少ない。
精製方式により、クロスフローマイクロフィルトレーション(CFM)とイオン交換法がある。CFMの方がラクトフェリン等が残存しやすい。
このプロテインであれば乳糖の量も少なくなっているので日本人でもほとんどの人は大丈夫であろう。
自分もこのあたりのプロテインから使用している。

  • 加水分解ホエイペプチド(WPH)

ホエイプロテインの中でもタンパク質を分解してアミノ酸が房状になったペプチド結合という状態まで消化過程の一部を終わらせているので吸収も一番早く、gあたりのたんぱく質含有量がホエイプロテインの中で最も多い。ただし、ホエイプロテインの中では一番高価である。

カゼインプロテイン

  • 原料に牛乳に含まれるカゼイン蛋白を使用
  • やや高価である
  • 摂取後の消化が遅く、筋肉の分解を防ぎやすいので就寝前や日に何度もプロテインを摂取できない時に利用されるがWPCよりもさらに乳糖が多く含まれるので日本人には不向きと思われる。

ソイプロテイン

  • 原料に大豆たんぱくを使用している、また消化吸収が遅いためカゼインプロテインのようなタイムリリースを期待して使用される場合もある。また菜食主義者の人たちにおいて他の動物由来のプロテインの代わりに用いられる場合もある。
  • しかし近年欧米ではソイフリーと言って大豆由来のイソフラボンが持つエストロゲン様作用(ホルモンのように働いてしまうこと)をもたらす可能性があるため忌避される傾向がある。
  • 摂消化が遅いため満腹感が有る。

エッグプロテイン

  • 原料に鶏卵などの卵白を使用している。ホエイプロテインに比べて消化吸収が遅い
  • 海外では、数種類の製品があるようだが日本の製品はない。

ビーフプロテイン

近年になって製品化されてきたものでホエイプロテインは牛に乳を原材料とするのだがこのプロテインはスジ肉やホルモンを使用している。
このプロテインの一番の特徴としてはクレアチンが元々含まれている点で味は自分は試した事がないが味がまずいらしい。日本製はなく海外製品のみ。しかし一番の特徴であるクレアチンも単一のサプリメントとしても購入できる製品が国内、海外とも豊富にあるために自分としてはわざわざこのプロテインをとるメリットを感じない。
他にピープロテイン(エンドウ豆)ライスプロテイン(玄米)などがあるがあまりメリット感じないのと製品自体の数が少なく入手困難なため割愛させて頂く。
いわゆるサプリメントのプロテインの効果としては筋トレを行いながら摂取することで筋量や筋力に対してポジティブな効果が得られる事が確認されている。
しかしその効果が得られるのは食事からのタンパク質摂取が1.6g/kg体重/日未満である場合のみであるという解析結果もあるので自分は普段の食事からタンパク質摂取を心がけプロテインサプリメントを摂取するのは筋トレ後に必ず、そして食事のタンパク質が足らなかったと感じた時に摂取する程度にしている。
体感としてはプロテインを飲んだ時よりも飲まなかった時に飲んだ後の体感を思い出してい見ると効果わかると思う。なぜならトレーニング後これをすぐに飲まなかった時には疲労感や体のだるさが数日続くがトレーニング後すぐに飲んだ時はその翌日や数日後の疲労感や体のダルさが和らぐ感じがするからだ。
もちろんその後の食事による栄養摂取も多いに影響すると思うので普段からタンパク質が十分たりている食事を取れている場合は前述したようにトレーニング後以外には必要ないものではないかと思われる。

④BCAA+EAA

まずBCAAから説明していこうBCAAとはBranched Chain Amino Acidsの頭文字で、分子構造から分岐鎖(ぶんきさ)アミノ酸の事で必須アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンのことを言う。
このBCAAは筋タンパク質中の必須アミノ酸の35%を占めており、哺乳類にとって必要とされるアミノ酸の40%を占めている。
サプリメントとしてはプロテインと同じように粉状に飲みやすくした物が内外のメーカーから出されている。
BCAAサプリメントの効果としては運動中には筋タンパク質が分解が亢進して筋肉中のバリン、ロイシン、イソロイシンが分解されることがわかっている。そのためタンパク質であるプロテインサプリメントではなくすでにタンパク質を分解した状態のアミノ酸になっているBCAAサプリメントを取ることで素早く吸収させて血中と筋肉中のBCAA濃度を上昇させて筋肉の分解を抑制する作用がある。またロイシンは膵臓からのインスリン分泌を促進し、インスリンによる筋たんぱく質合成作用を増大することなどが報告されている。
EAAとはEssential amino acidの頭文字で、人の体内で充分な量を合成できず、栄養分として摂取しなければならない必須アミノ酸のことをいう。
EAAは、トリプトファン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、ヒスチジンの9種類ある。この中の3つは先ほど出てきたBCAAも含まれる。
気を付けなければならないのはEAAと称していても意外とトリプトファンが含まれている商品が少ない事だ。
必須アミノ酸はアミノ酸の桶という理論があって必須アミノ酸全種類が摂取できて初めて有効利用できるとされているのと一番少ない量のアミノ酸に合わせて利用されるとかんがえられておりトリプトファンが全く含まれていない商品が多い。
その一因として考えられるのはアメリカで以前トリプトファン事件というものはあったためとトリプトファンがセロトニンの生成にかかっているとされていてそのために眠気を生じるのではないかと言われているために含有されていない商品が多いらしい。
しかしトリプトファン事件があったのは1989年で2001年には規制が緩和されている事と大量摂取しないかぎり健康被害はなさそうだ。また実際にトレーニング中に自分が使っていて特に眠気を感じたことはないので今も使い続けている。もしかしたら中高年になると睡眠時間が短くなってくので逆に摂取した方がよいかもしれない。
EAAの効果は筋肉の分解抑制・合成促進 と言われておりテキサス大学の研究によると、トレーニングの直後にEAAを6gと、糖分を35g 摂取させることにより、筋肉を合成する働きが通常の400%に高まったということが確認されている。
また、トレーニング直前に同じようにEAAと糖分を摂取させた場合、筋肉を合成する働きが351%高まるという研究結果もあった。
つまり、トレーニングの前とトレーニングの後、両方でEAAを摂取することにより、筋肉を増強効果が751%に高まることが期待できるわけだ。
ここで勘違いしてはならないのは〇〇%高まるのは筋肉を合成する働きが高まるのであって筋肉自体が〇〇%大きくなるわけではないということだ。
それにしてもEAAを飲んでトレーニングを行えば筋肉を合成する働きが高まるのであれば使わない手はない。
そして自分はこのEAAサプリメント5gをプレワークアウトサプリメントに混ぜてトレーニング前、トレーニング中はEAAサプリメント5gとBCAAサプリメント5〜10g、トレーニング後はWPIかWPHプロテインを25g程度にEAAサプリメント5gを混ぜた物を摂取するようにしている。
その理由としてはプロテインではアミノ酸に比べて消化吸収に時間がかかってしまう。吸収の早いアミノ酸サプリメントであるBCAAサプリメントで運動中に筋肉が分解されるのを防ぎ、EAAサプリメントで筋肉合成を高める事を期待している。
体感としてはトレーニング中の効果としては筋トレの中盤から終盤にかけても疲労感なくバテずに最後までトレーニングが続けられているような感じがする。

番外編

最近フィットネス関連の広告でHMBというキーワードをよく目にするようになってきた。HMBとは分岐鎖アミノ酸の一つであるロイシンが筋肉や肝臓で代謝され出てきた物だ。ロイシンは分岐鎖アミノ酸のロイシン・イソロシン・バリンの中でも一番筋タンパク質の合成にもっと重要であると言われている。
このHMBは摂取したロイシンの5%しかHMBに変換されないと言われている。HMBは1日あたり3g摂取して効果を発揮すると言われているのでもロイシンであれば60g摂取しないと行けない事になる。
このロイシンが筋肉や肝臓で代謝され、生み出されたのがHMB (beta-hydroxy-beta-methylbutyrate)だ。
1996年、アイオワ州立大学のNissenらは、HMBによる動物実験の結果をもとに、世界で初めてヒトに対する臨床実験を行い、HMBが筋タンパク質の分解を抑え、トレーニング効果を高める可能性があることを明らかにした。
国際スポーツ栄養学会によるとHMBには「筋肥大の増大」、「筋損傷の回復」、「加齢による筋肉減少の予防」、「脂肪量の減少」の効果があると認めている。
筋肥大は、筋肉の合成作用が分解作用を上回ることにより生じる。筋肉の合成作用はmTORという酵素により高まり、分解作用は主にユビキチンプロテアソームという酵素の集合体により高まるのだ。
ところが HMBにはmTORを活性化させ、ユビキチンプロテアソームを減弱させる効果があるのだ。
これらの効果によりHMBを摂取したときには筋肉の合成作用が増加し、分解作用が減少することにより、トレーニング後の筋肥大が有意に増大することが示唆されている。
高負荷トレーニングに対するHMBの効果を検証した研究では、HMBの摂取によりトレーニング後の筋損傷マーカーであるクレアチニンキナーゼの値が有意に低下するとともに、筋タンパク質の分解作用が抑制されることが報告されている。
しかし、 HMBの効果は、トレーニング未経験者や初心者に対しては有効であるがトレーニング経験者の場合は、ハードなトレーニングを行った場合のみ効果があるようだ。
近年日本は高齢化社会を迎えてサルコペニアの研究も行われるようになったが、必須アミノ酸の一つであるロイシンやその代謝産物であるHMBが筋肉量維持に有効な事がわかってきており特に運動をしていない高齢者に於いてはこのような物を積極的に摂取する事が推奨されている。
※サルコペニアとは「筋肉の喪失」を意味する造語で、加齢により筋肉量が減少し、筋力が低下した状態を指す。サルコペニアが進むと、歩行をはじめとした日常生活動作に支障を来し、生活習慣病または生活不活発病の発症に大きく関連すると考えられている。
なぜ高齢者になると筋肉量が減るかというと加齢にともない、筋タンパク質の合成抵抗性が高まるためなのだ。
このような研究結果を踏まえるとボディメイキングにおいてのHMBの位置づけは普通に食事が出来ている時にはあまり効果を発揮しないのではないだろうか?
つまりフィットネスコンテストや体重制限のあるスポーツにでる人が食事のカロリーを減らして体重を落としていく際には高齢者と同じように筋タンパク質の合成抵抗が高まるはずである。そのような時にこそロイシンやHMBが効果を発揮するのではなかろうか?
実際に女子柔道選手を対象にした調査では、カロリー制限に加えてHMBを摂取した被験者は、体脂肪率が有意に低下したことが報告されている。
つまり減量期に用いるサプリメントであるということだ。
実際に自分が増量期に使っていた時には効果はよくわからなかったのがPOF法を採用してから1部位に対して最低3種目を行うようになってかつHMBを取らなくなってから筋肉痛やダルさが抜けづらくなっているいような気がする。
基本的にサプリメントはそれを使っている時には体感がよくわからず使わなくなってから使っている時の感じの思い出してみて初めて体感を感じられるような気がする。

最後に:トレーニングのハウツウよりも大事なこととは?

今まで書いてきたようにこのトレーニングはどのこの筋肉を鍛えているのかを意識する事は当然だし、さらにこのトレーニングにはどのような意味があってこのような動作をしているのか。さらに効果をあげるにはどのようにすればよりいいかを考えて行う事で結果が違うのではないかと思える。
「人に言われたからそのようにやっている」では単なる重い物を持ち上げる意味のない運動になりかねないのだ。
また今まで偉そうに書いてきたが自分はまだトレーニング初級者でこれからも様々な知識を得て実践していき、よりトレーニングを向上させて体を変えていくつもりであるがトレーニングやフィットネスやボディメイクの楽しさはこのように自分で考えて試行錯誤していく事にもあるような気がする。
それでは自分と一緒に貴兄も頑張ってトレーニングをしていきましょう!
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第五章:自分が試したトレーニング方法で一番成長が感じられた方法とは?
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