なぜ歯周病の治療後には定期検診(メンテナンス)が必要なのか?

群馬県前橋の歯科「いそ歯科医院」では歯周病治療が終わり審美歯科やインプラントの治療も終わった方には今後、歯を失わない為にクリーニングを受けて頂いております。
でも患者さまの中には「歯肉からの出血のなくなったし、治ったから通わなくてもいいですよね」と言われることもあります。
ではなぜクリーニングを受ける必要があるのでしょうか?
その根拠として次のような研究があり、それに基づいて当院では患者さまにクリーニングを受けて頂いております。
メンテナンスに関してはBeckerという歯周病の学者さんが1979年~1984年にかけて発表した大変重要な3つの研究があります。
それを簡単にお話しますと歯周病の方を10年間に追跡した結果。歯を失う本数に違いがでることわかったのです。
患者さんを3つのグループに分けます。

  1. 歯周病であるが歯周病治療をまったく受けなかったグループ。
  2. 歯周病の治療は行なったがその後のクリーニングは受けなかったグループ。
  3. 歯周病の治療は行なったがその後のクリーニングも受けたグループ。

それぞれのグループでの歯の10年間での歯を失った本数は
グループ1.が平均3.6本、グループ2.が2.2本、グループ3.が1.1本
の歯を失う結果となりました。
この研究により歯周病なのに何もしなければ3.6本もの歯を失い、治療をしてもクリーニングを受けなければ2.2本の歯を失い、治療をしてかつクリーニングを受け続ければ1.1本の歯を失うだけですむことがわかったのです。
つまり適切な歯周病治療を受けて、その後も定期的なクリーニングに通えば何もしない人に比べて歯を失う本数を1/3に少なくできるということです。
このようにメンテナンスは非常に歯を守るのに効果がるあることが判っているのです。

定期検診(メインテナンス)はどのくらいの間隔で受ければよいのか?
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