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プラークのことを詳しく知ろう!
みなさんの体の中で一番多くの種類の細菌が存在している場所はどこだと思いますか?
それはお口の中です。
お口の中の病気には、むし歯や口臭、歯周病などがあります。
そのトラブルの原因となるのがみなさんもよく耳にするプラーク(歯垢)です。
プラークは歯の表面に付着した黄白色をした粘着性の物体のことで、生きた細菌のかたまりです。
1mgのプラークの中にはおよそ1億個もの細菌がいるといわれています。
プラークの中には歯周病菌や、むし歯の原因になるミュータンス菌などが存在しており、さまざまなトラブルの原因となります。
プラークは粘着性があるため、うがいだけでは除去することはできません。
歯磨きをしても、磨き残しがあると、プラークが付着したままの状態となるので、口の中は危険な状態にさらされることになります。
では、プラークを除去するにはどうしたらよいのでしょうか。お口の中の環境は一人一人それぞれ違います。
そのため、歯磨きもその人に合わせた方法で行うことがプラークの除去に有効です。
とくに歯ブラシの毛先が届きにくく、磨き残しがあるところは、
1.奥歯の噛みあわせ部分(咬合面)
2.歯と歯の間(隣接面)
3.歯と歯ぐきの境目(歯頸部)
また、毎日の歯磨きで自然にクセがついてしまうと、常に磨き残しのある場所を作ってしまいます。
そのため、歯科医院での定期検診などで磨き残しの確認(歯垢染色液剤によって簡単に調べることが可能)や、歯の状態に合わせたプラークの落とし方を歯科医師や歯科衛生士などの専門家から指導を受けて適切な歯磨きをするようにしましょう。
歯磨きをするときに、歯ブラシをただあてて磨くだけでは十分にプラークを落とすことはできません。歯ブラシの使い方にも気をつけましょう。
基本的に歯ブラシをあてるときは軽い力で磨きます。
歯ブラシで歯を強く磨いたからといってプラークが落ちるわけではありません。
強く磨くことで歯ぐきを傷つけてしまうこともあります。わかりやすいやり方は、歯ブラシを鉛筆持ちで持って磨くことです。この持ち方をすることで過度の力は加わりません。
また、歯ブラシの毛先は歯面にきちんとあたるようにして1本ずつ細かく磨くようにしましょう。
歯磨きをする際に、歯ブラシとともに歯間ブラシやデンタルフロスを使用することも、プラーク除去には大変効果的です。
大切なことは、毎食後歯磨きをする習慣を身に付けることです。
また、歯科医院で定期的に健診を受けるようにしましょう!
歯周病の原因って何だろう?(歯肉炎の場合)
歯周病の原因はなんだろう?
ここまで読んで頂いているあなたは歯周病の原因は歯の周りについたプラーク(細菌)だというこがお解かりかもしれませんね。
ではその根拠となった話をしていきたいと思います。
まずは歯周病の初期の段階である歯肉炎の原因を調べた研究です。
それは1965年にLoe et alが発表した論文で
「歯学部の学生を対象に何日も歯磨きをさせないでおくとプラークが歯の周りにたまって行くと歯肉炎が起こり、そのプラークを機械的に除去していくと歯肉炎が収まっていくとということが実験により観察された」
という報告がなされました。
このためプラークが歯肉炎の原因ではないかということが判ってきたのです。
これ以降、抗生剤の全身投与やクロルヘキシジンなどの局所投与により歯肉炎がコントロールできることが判り、プラーク中の細菌が歯肉炎の細菌であるという考えが一般化していきました。
ドクターフィッシュ 2009/2/10
こんにちは群馬県前橋市で歯周病の根絶をめざす歯医者 大川です!
先日公共の温泉「あいやまの湯」にいったことはお知らせしましたがそこにこんな物がありました。水槽の中に魚がいますが金魚つりではありません。
この中に足をいれて皮膚の角質層を魚が食べてくれてきれいになるというものです。
皮膚や粘膜は中から表に近づくにつれて角質化してきて最後は魚に食べてもらわなくてもはがれ落ちるのです。
口の中の歯肉も同じです。だから多少は熱い物や硬い物が接触しても痛くないのです。
ただしよく歯磨きの仕方で「歯肉をマッサージするように磨いてください」と聞かれている方もいるかもしれませんが本当に歯肉自体を歯ブラシで磨いては絶対にいけません!
いくら表層は角化しているといっても歯肉は皮膚のように硬くはありません。歯ブラシでゴシゴシやったら傷ついてしまいます。
そのために歯肉が退縮してしまっている方も何人もいらっしゃいます。
歯磨きの目的は歯の硬い部分についたプラーク(細菌のかたまり)をこすって取って数を減らすことにあります。
歯周病であれば歯と歯肉の境目付近についている細菌が悪さをするわけですからかみ合わせの部分をいくら磨いても歯周病には効果がありません。
歯周病の予防目的であればその歯と歯肉の境目付近の歯に付いているプラーク(細菌のかたまり)を磨いて落としてくださいね!
しかしこのように磨くと少なからず歯肉に歯ブラシの毛先があたることもあるでしょう。
だから歯ブラシの毛先は軟らかい物を使わなければいけないのです。そうでないと歯肉が傷つきやすいからです。
だから磨き方によって歯ブラシの毛先も変えていかないといけないのですね。
最後までお読みいただきありがとうございます。 それではまた次回まで。