アメリカでは1990年代に「FLOSS OR DIE」という言葉がはやりました。訳すと「フロス(歯磨き)をするか!死ぬか!」という意味です。「 歯を磨いて歯の周りの細菌を取らないと大変なことになるよ」ということを簡潔に表しているのです。
歯周病は全身を蝕む沈黙の病気
歯周病は中年以降の病気と思われていますが実は初発は10歳代から始まっています。何年もかけて進行していき、しかもムシ歯のような痛みが出ないため、気づかずに放置されることが多いのです。
近年では歯周病と全身疾患の関連も解明されてきておりアメリカの歯科では歯周医学という学問もうまれています。以前は「歯なんか生き死に関係ない」思われていましたが実はそうではないのです。
例えば心臓病になる可能性を「歯周病にかかっている人」 と「歯周病かかっていない人」で調べてみると「歯周病にかかっている人」は2.8倍も高いことがわかりました。
また糖尿病の方は歯周病になりやすく、逆に歯周病の治療をしていくと血糖値のコントロールがしやすくなることがわかりました。
老人の肺炎のほとんどは誤嚥性のものであり、お口の中の細菌が原因なのです。
その他にも妊婦の異常出産の原因の一つにもなっていることがわかってきました。
あたり前ですがお口も体の一部。 全身と深く関係しているのです。
あなたの人生を豊かにする歯周病治療
この全身の病気とも関係する怖い歯周病は日本人の30歳以上の何と80%の方がかかっているのです!そして人が歯を失う原因の50%は歯周病なのです。
また日本人の死亡原因の2位:心臓病(15.9%)、3位:脳梗塞(11.8%)、4位:肺炎(9.9%)の全て足すと37.6%にもなり1位:ガンの30.4%を越してしまいます。 おそらくこの群馬県でも同じような状況と思われます。
この2位から4位までの原因の一因が歯周病と関係があるのです。言い換えると「歯周病が間接的な死亡原因」ともいえます。これはもはや国民病といえるのではないでしょうか。
でも逆に考えれば歯周病を予防・治療することによって多くの方の歯と命を救える可能性があるのです。
「平成17年度の「高齢者における歯の健康と医療費に関する実態調査」に基づきますと1ヶ月間にかかる医療費が歯周病がない方は18,764円で済んでいるのに対して軽度、中等度と多くなって重度の方は2,2512円になってしまいます。さらに歯が1本もない方は3,2125円にもなってしまいます。
この事は歯周病でなく、しかも歯が多く残っていた方が健康で居られるという事実をしめしているのです。
また不健康で幸福ということは考えられません。やはり人間健康でこそ幸福で居られるのではないかと思います。
従って歯周病の方は適切な歯周病治療を行うことにより歯や命を救うことにのみならず人生を豊かに過ごすことができるのです。