睡眠は疲労をとる一番の特効薬だ。なぜならこの睡眠中に身体の細胞レベルでの修復、また記憶の再構成などが行われているからだ。また下垂体前葉は、睡眠中に2時間から3時間の間隔で成長ホルモンを分泌しているため創傷治癒、肌の新陳代謝は睡眠時に特に促進されると言われている。

寝起き

睡眠は量より質!

寝ても寝ても眠い、8時間寝ているのに日中眠気を感じてしまうという方も多いのではないだろうか?そういう自分も昔は夜寝床について横になっても中々寝付けなくて気ばかりあせって1時間2時間と時間がたってしまってやがて鳥の声が聞こえてくる時間まで寝付けなくて起きる1時間くらい前にやっと眠れて叩き起こされて仕事に行くこともあった。

しかし今は短時間でも熟睡できるようになったのであまり眠くて仕方がないという事はなくなった。この年になると残念ながら夜間小便に起きる事はあっても最初のレム睡眠がしっかり熟睡できていればその後また寝始めても問題がないようなのである。

かえって以前のように寝られないと気をもんでしまうよりは熟睡出来ている感触がある。

よく眠るためにはその日の朝が重要

熟睡するための準備は実は朝から始まっている。それは朝起きたらまず曇りでも日光を浴びることから始まる。

貴兄は体内時計という言葉を聞いたことはないだろうか?体内時計は

約24時間周期で変動する生理現象で、動物、植物、菌類、藻類などほとんどの生物に存在している。ヒトでは平均24時間11分であることが近年わかってきた。

そしてもちろんすべてのヒトが個人差があるので24時間11分ではないしまた1日の時間数24時間とも異なるので太陽光が浴びることで体内時計がリセットされるからだ。

すると体が活動的な状態になり、かつ14時間〜16時間ほど立つと脳の松果体からメラトニンというホルモンが分泌される準備が整う、メラトニンが分泌されると1〜2時間後には眠気が生じるようになっている。

また起きていた時間に比例してプロスタグランジンD32が脳脊髄液がたまってくる。そしてその情報が視床下部に伝わると眠気を生じるようになっている。

つまり7時に起きてしっかり太陽光を浴びれば11時〜12時には眠くなってくるのが普通なのである。

では貴兄が寝付けない、熟睡できない原因はなんなのだろうか?

その一つに体内時計を無視した睡眠のスケジュールの組み方に問題があるのだ。例えば眠くもないのに明日は早いからといって普段より早く寝床に横になってしまったり、昼間昼寝をしすぎてしまったりするとまだ睡眠物質がたまっていないのに寝付けないのは当然であり、また日中寝すぎてしまうと睡眠物質が減ってしまい寝付けないのである。

それ以外に緊張や心配ごとがあると交感神経が興奮していて寝付けない事がある。そのためには貴兄がねる環境に寝ること以外に気が散るような物を置かないということも重要だ。

例えば寝室にテレビを置かないとか、寝る間にスマホを見ないとかそのような交感神経を高ぶらせるような物を使わない、あるいは使えない環境にして置くことも重要だ。

またそのような電子機器の画面から発せられるブルーライトにはメラトニンの分泌を抑えてしまう働きがあると言われているため従って前述したように眠気自体がなくなってしまう可能性もあるために寝る直前の使用はさけたいものだ。 

寝ているはずなのに疲れているのは呼吸のせい?

夜中寝ているはずなのに日中に生あくびが出てしまい眠いなどという症状が貴兄にはないだろうか?

それはもしかしたら睡眠時無呼吸症候群からしれない。

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に舌が喉の奥に沈下することにより気道が塞がれたり、肥満のため舌が肥大したり肥満のために余分な脂肪組織がついて気道が狭くなることで呼吸がしずらくなり睡眠中に何度も呼吸が止まったり、止まりかけたりする立派な病気だ。

また、睡眠時無呼吸症候群がある場合は、エタノールには呼吸抑制作用があるため、寝酒はこの後の章であげる理由だけでなくそれを行うことで症状を助長させてしまうので注意しなければならない。

睡眠時無呼吸症候群があるとさらに睡眠の質がさがってしまうのだ。

特に日本人は下あごの小さい方が多く仰向けに寝ることで下あごが重力に引っ張られ下あごが後退する事で気道が狭くなりやいとされていて睡眠時無呼吸症候群になりやすいとされている。

無呼吸状態とは無呼吸とは、呼吸が10秒以上止まる状態のことを指し、それが一晩7時間の睡眠で30回以上、または1時間あたりに5回以上繰り返す状態が、睡眠時無呼吸症候群と診断される。

一般的特徴には大きないびきも挙げられます。

睡眠時無呼吸症候群はあると起きていると時でも以下のような症状がある。

  • 強い眠気がある
  • だるさ、倦怠感がある
  • 集中力が続かない
  • いつも疲労感がある

また睡眠時無呼吸症候群は起きている時にも上にあげたような症状があるために重大な事故・事件の原因になっていると言われている。

  • スリーマイル島原子力発電所事故(1979年、アメリカ)
  • 米スペースシャトル「チャレンジャー号」爆発事故(1986年)
  • チェルノブイリ原発事故(1986年)
  • エクソンバルディーズ号原油流出事故(1989年、アラスカ)
  • 客船「スター・プリンセス号」座礁事故(1995年、アラスカ)

身近なところでは群馬で起きてしまった2012年におきた関越自動車道で走行中のツアーバスが運転手の居眠りにより防音壁に衝突し乗客45人が死傷した痛ましい事故が記憶に新しい。ツアーバス会社の過酷な労働環境が暴かれると共に運転手には睡眠時無呼吸症候群が確認されたそうだ。

これらの象徴的な事故以外にも幾多の事故・事件の原因に睡眠時無呼吸症候群が絡んでいるのだ。

幸い今はCPAP療法(経鼻的持続陽圧呼吸療法)といって寝ている間の無呼吸を防ぐために鼻に装着した専用のマスクをつけてそこから強制的に気道に空気を送り続けて気道を開存させておく方法や耳鼻咽喉科の診査。診断の上、我々歯科医師がスリープスプリントといわれるマウスピース作製して下あごを仰向けに寝たときにも後退しないように上あごよりも前方に出すように固定させることで上気道を広く保ち無呼吸の発生を防ぐ方法や根治的な方法として小児の多くや成人の一部で、睡眠時無呼吸症候群の原因がアデノイドや扁桃肥大などの場合は、摘出手術を行う事がある。

また軟口蓋の一部を切除する手術法もあるが治療効果が不十分であったり、数年後に手術をした部位が瘢痕化して再発することが少なくないそうである。

アメリカでは狭い上気道を広げる目的で上あごや下あごを広げる手術も行われているが、日本でこの手術を行える医療施設は限られているそうだ。

また歯科医院で作製するスリープスプリントは症状が中等度までの症例に対しては比較的効果が見られやすいが、重症の場合には治療効果が不十分とされる報告もある。因みにいそ歯科医院では一度も耳鼻咽喉科からの依頼はないので作製した経験はない。

一般的にはCPAP療法が一般的であるようだ。実際に治療をおこなった方の感想としては「頭がスッキリした」「脳を入れ替えたようだ」というような意見も聞かれるらしい。

CPAP療法はある一定の診断基準に合致すれば保険診療で使用できるらしい。境界線の方は装置を買うかレンタルすることになるらしい。

もし睡眠時無呼吸症候群の兆候がある方やそれ以外の原因が浮かばない方は家族にいびきやうるさいといわれている方はぜひ一度耳鼻咽喉科を受診されたらどうだろうか?

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