歯周病について講演が行われた「お口とカラダの健康を考える」県民公開講座=浦添市の国立劇場おきなわ

80歳で自分の歯を20本以上保つことを目標とした8020(はちまるにいまる)運動の一環として県民公開講座「お口とカラダの健康を考える~歯周病と全身疾患~」(県、県歯科医師会主催)が17日、浦添市の国立劇場おきなわで開かれた。歯科医師や医師、管理栄養士ら5人が講演。歯周病の怖さについて「心筋梗塞(こうそく)や低体重児の出産、誤嚥性(ごえんせい)肺炎など全身に影響を与える」などと話し、健康的な歯の維持が「健康長寿」につながることを訴えた。

県歯科医師会常務理事の加藤進作さんは「8020運動」の達成率は全国で約30%だが、沖縄は17%にとどまることを指摘。歯を失う原因は「虫歯ではなく歯周病が一番多い。中高年の8割以上が歯周病にかかっている」と歯周病対策の重要性を説明した。歯周病の原因として(1)間食が多い(2)かまずに食べる(3)軟らかい食べ物を好む(4)たばこ(5)あまり歯を磨かない―ことなどを上げ「定期的に歯科検診を受けることも大切だ」と呼び掛けた。

琉球大学医学部の顎(がく)顔面口腔(こうくう)機能再建学分野准教授・新崎章さんは歯周病と糖尿病の関係を講演。糖尿病により唾液(だえき)が減少し、口の中の糖が増加することなどから歯周病が悪化するとした。一方で「歯周病も糖尿病を悪化させることが分かってきた」と互いに影響していることを解説。「糖尿病治療は医師と歯科医師の連携が大切だ」と話した。糖尿病だけでなく歯周病で心筋梗塞が2倍、低体重児出産、誤嚥性肺炎が4~5倍になることも説明した。

管理栄養士の伊是名カエさんはかむことをテーマに講演。よくかむと(1)食べ過ぎを防ぐ(2)消費エネルギーが高まる(3)脳への血流がよくなる(4)血糖値上昇を抑える―などの効果があると話した。ハンバーガーに厚めのキュウリの輪切りを挟んだり、焼き上がる数分前の冷凍ピザに大きく切ったパプリカをのせたり、甘酢に漬けた根菜類を活用するなどの工夫でかむ回数が増えることを紹介。「簡単なことを長く続けることが有効だろう」と話した。

ほかにも田仲医院院長の田仲秀明さんと歯科衛生士の池村恒乃さんが講演、約270人が聴講した。

2010年1月21日 琉球新報より