抄録:妊娠性歯肉炎はよく知られている症状である.近年,歯周病は全身の炎症,免疫反応を引き起こすことがあり,他の疾患の発症リスク上昇を招くと指摘されつつあるが,妊婦が妊娠中に歯周病検診の必要性を意識することは困難であると言われている.

歯周病は口腔内の限局した影響ではなく全身への影響が懸念されたため歯周病と早産との関連について文献レビューを行った.

その結果,複数の研究で妊婦の歯周病と早産との関連があると報告されていた.

また歯周病合併妊婦に対して歯周病治療を実施した場合早産率が低値であった.以上の先行研究の結果から今後は妊婦の歯肉炎は早産のリスク上昇を招く要因のひとつであることを認識して妊婦に歯周病検診を促し歯周病管理の重要性を説明していくことが重要であると考えられた.

久我原 朋子(川崎医療福祉大学医療福祉学部保健看護学科)  大橋 一友(大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻)