菌が出す毒素で骨が溶ける!

歯周病は歯周ポケットで増殖した歯周病菌による感染症です。歯周病になると、歯茎の腫れや出血が始まり、進行すると歯はグラグラなり、最悪の場合抜け落ちてしまいます。

この怖ろしい病気、歯周病の原因になる歯周病菌は10~20種類ほどあると言われています。

主な歯周病菌をあげてみましょう。

 

  • ポルフィノモナス・ジンジバリス/強い悪臭を放つ歯周病菌で、歯肉を構成するコラーゲン組織を分解したり、殺菌作用を弱める酵素をもちます。歯槽骨(歯を支える骨)を溶かす毒素をもっています。
  • プレボテラ・インターメディア/女性ホルモンの分泌が活発な思春期や妊娠時に爆発的に増殖することがあります。歯槽骨を溶かす毒素をもちます。
  • アクチノバチラス・アクチノミセテムコミタンス/進行性の歯周病によくみられる歯周病菌。歯槽骨を溶かす毒素をもちます。

 

これらの歯周病菌が出す毒素によって、歯肉が腫れて出血をくり返し、歯を支えている骨が溶けて歯がグラグラになってしまうのです。

では、この歯周病菌を除去する方法はというと、歯みがきだけでは難しいのが現実です。

歯科医院で、プラークの住み家となる歯石をキレイに取ってもらい、歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシなどを使用したプラークコントロールをすることが重要です。初期の歯周病ならこれで進行は食い止められるでしょう。

もっと症状の進んだ歯周病では、奥深くに入り込んだ歯石を掻き出すために、歯肉にメスを入れて外科的手術を施すこともあります。溶けた骨は元には戻りませんが、その後のケアが良ければ歯肉は正常に戻り歯を失うことなく生活できるでしょう。

そして、歯槽骨がほとんどなくなってしまった重症の歯周病では、残念ながら、歯を残せる可能性が極めて低くなります。

歯周病はいつの間にか進行する怖ろしい感染症です。

定期的に歯周病の検査を受け、できるだけ健康な自分の歯を残しましょう!

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